NINA VIDAL 「Crying」

2008年のデビューアルバムが大ヒットしたニーナ・ヴィダルのアルバムからの1曲。タイトル曲の「シルバー・ライニング」のPVも合わせてお楽しみください。(編集部)

 

 

「洋楽が売れなくなった」、という声を音楽業界内でよく耳にします。

実際、タワー・レコード渋谷店&新宿店リニューアル時に、アニメ、アイドル、K-POP売り場を拡張した反面、洋楽フロアが縮小されたことからも顕著に現れていますね。

昔は必ず国内盤が出ていたアーティストが新作を出しても輸入盤流通のみ(ライ・クーダーの新作ライヴ盤も国内盤は出なそう)というのも、セールス面で見れば致し方ないところなのでしょう。

何故売れなくなったのか?
その要因は色々とあると思うのでここでは論じませんが、逆説的な見方で言うと、今までが売れすぎていたのかな、とも思います。

日本語の解説、歌詞、対訳、国内盤のみのボーナス・トラック、特典ポスター等々。
英語圏ではない国で、洋楽をこれだけ丁寧に売っているのは日本が随一でしょう。

世界的にCDのセールスが落ちている中で、日本はまだ売れている方なわけですから、「売れなくなった」と見るのではなく、これを水準として維持できるように、洋楽ファンが喜ぶようなリリース(ベック・ボガード&アピス『ライヴ・イン・ジャパン40周年盤』は良い例ですね)や、将来的に洋楽リスナーが増えるような施策(Inter FMの番組プログラムは素晴らしい!)を継続していって欲しいところです。

ということで前置きが長くなってしまいましたが、今日はニーナ・ヴィダルの新作『シルバー・ライニング』から。
(国内CD ボーナス・トラック1曲追加 歌詞・対訳付 ZLCP-143 1,780円)

ニーナ・ヴィダルの新作『シルバー・ライニング』

ニーナ・ヴィダルの新作『シルバー・ライニング』

ニーナ・ヴィダルはニューヨーク出身黒人女性シンガー。

洋楽が売れていた80~90年代、シャーデーやアニタ・ベイカー、トニー・ブラクストンなどがお好きだった方にオススメしたいジャジー・ソウルな1枚。

7曲目「クライング」は、ロイ・オービソンの名曲カヴァー。

ペダル・スティールが入った渋いアレンジながら、ジャジー&スムース感もあり、とてもいい雰囲気の仕上がりです。

 

(文:森 陽馬)

 

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