リン・コリンズ「Fly Me To The Moon」

近年、各メーカーから様々なジャンルの廉価盤シリーズが出ましたが、今日入荷した<Free Soul Collection 1000>50タイトルはどれもオススメです。

橋本徹氏セレクトで1990年代に流行した人気コンピ・シリーズ、“フリー・ソウル”。
そのコンピに収録されたり、当時再発された人気盤や隠れた名作がこの度1,000円(+税)というお買い得価格で発売されました。

レア・グルーヴ/フリーソウル大人気盤、ジャクソン・シスターズや、ジョニー・ブリストル、ミニー・リパートン、ジョーンジズ(2005年4月20日に紹介。バック・メンツも素晴らしい!)のソウル名盤。
アルゾ&ユーディーン、セヴェリン・ブラウン、ジェス・ローデン、ベン・シドラン等ライト・メロウな作品群など、どれを買っても損なしの50タイトルです。

今日はその中からファンキーな1枚をご紹介。

リン・コリンズ『シンク』。(国内CD 解説・歌詞付 UICY-76200 1,000円+税)

リン・コリンズ『シンク』

リン・コリンズ『シンク』

ジェイムス・ブラウン・ショーの絶頂期3大女性シンガーといえば、ヴィッキー・アンダーソン、マーヴァ・ウィットニー、そしてこのリン・コリンズとよく言われています。

その彼女がJBのレーベルPEOPLEから、JB’Sをバックに従え1972年に発表したのが今作。

ジェイムス・ブラウン書き下ろし曲①「Think」、マーヴァ・ウィットニーも歌っていた⑤「Things Got To Get Better」、ビル・ウィザース④「Ain’t No Sunshine」、バカラック作⑦「Reach Out For Me」など注目曲多数。
中でも聴きものはラスト⑨「Fly Me To The Moon」。

多くのジャズ・ミュージシャンが歌っているスタンダード・ナンバーですが、このリン・コリンズによるヴァージョンは他の誰とも比較できないアレンジ!
全く原型を留めていないファンキーな「Fly Me To The Moon」なのです。

ファンキー、というかヤケクソ気味に唄うリン・コリンズの歌がとにかく圧巻!

御大ジェイムス・ブラウンが「こういう風に歌うんだ!」と歌唱指導したようなJB魂溢れる1曲。

日本盤としては久々の再発なのでこの機会に是非聴いてみてください。

(文:森 陽馬)

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