映画は見ていませんが、役所広司主演映画『渇き』のエンディング・テーマ曲として、なんと!「誰かが誰かを愛してる」(Everybody Loves Somebody)が使われているそうです。
そんなこともあってか、その曲を収録したディーン・マーティンのベストCDが新しく発売になりました。
(国内CD 『ヴェリー・ベスト・オブ・ディーン・マーティン』 全25曲 解説・歌詞・対訳付 SICP-4149 1,800円+税)
1964年全米にビートルズ旋風が吹き荒れる中、No.1ヒットとなったこの曲は、当時を知るヒットソング・ファン以外にも曲の良さが充分伝わる名曲ではないかと思います。
プロデュースはジミー・ボーエン、アレンジはアーニー・フリーマン。
プロフェッショナルな仕事に脱帽です。
ディーン・マーティンはこの曲を録音した時、46歳。
ルーズながらもしっかり自分の個性を出した酔いどれ唱法は、ほれぼれするような効果を生んでいます。
ヒットして20年以上経ってから知った事ですが、この曲、フランク・シナトラの1948年に歌った曲をカヴァーしたものだったんですね。
親分の古いレパートリーで、親分のレコード会社を潤した、孝行者のディーン・マーティンだったのです。
(文:森 勉)