ジョニ・ミッチェル「Mr.Blue」

ジョニ・ミッチェル『Through Yellow Curtains』

ジョニ・ミッチェル『Through Yellow Curtains』

慌ただしい年末。夜中に1人でひっそりと聴いていると、1960年代アメリカの小さいライヴ・ハウスにタイムスリップできそうな1枚。

ジョニ・ミッチェル『Through Yellow Curtains』
(国内仕様2枚組CD 宇田和弘氏による日本語解説付 MSIG-971 3,400円+税)

ジョニ・ミッチェルがワーナー/リプリーズからレコード・デビューしたのは1968年3月。
その前年1967年、フィラデルフィアのライヴ・ハウスにて行なった弾き語りライヴを収めた2枚組CD。
(解説で宇田和弘さんが指摘している通り、帯には1966年と記載されていますがおそらく1967年録音でしょう)

貴重な音源であることには間違いないのですが、音質はあまり良くないですね。
途中でフェイドアウトしてしまう楽曲もあったりして、マニア向けアイテムというか、海賊盤と言っても過言ではないと思います。

ディスク2のラストには、ニール・ヤング作「シュガー・マウンテン」カヴァーも収録されていますが・・・。
うーーん、期待して聴くとがっかりするかも。

と、難ばかり書き連ねてしまいましたが、ジョニが公式音源化していない未発表曲もたくさん入っているので、聴きどころは多いです。

今日のこの1曲「ミスター・ブルー」は、フリートウッズのカヴァーではなく、たぶんオリジナル曲。

1960年代後半デヴィッド・ブルーと恋仲だったという噂もあるので、この「ミスター・ブルー」は彼のことを歌っているのかな?、とか後にリリースする大名盤『ブルー』の元になったのかな、と想像が膨らみますね。

 

文:森 陽馬
武蔵小山生まれ武蔵小山育ちの「ペットサウンズレコード」の「おにいさん」。店頭で、こんな音が好き!というと、いろいろ新しいものを紹介してくれますよ。ココカラ本誌では「毎日がGOOD MUSIC〜むさこ駅前狂騒曲〜」を連載中!