ビーチ・ボーイズBOXを2日連続で取り上げたのに、この人の新作はまだでしたね。
今年1月26日に当店に来店し、お買い上げまでしていただいたヴァン・ダイク・パークス。
5月発売『ソングス・サイクルド』に続き、2013年2作目となる新作『スーパー・チーフ』がリリース。
(国内CD ヴァン・ライク本人によるライナーノーツ対訳付 VFR-2 2,730円)
“スーパー・チーフ”とは、1936~71年までシカゴ~ロサンゼルス間を走っていた伝説のアメリカ大陸横断客車。
ハリウッドを経由していたこともあり、映画関係者の利用が多かったとのこと。
1950年代初頭、まだ10歳前後だったヴァン・ダイクは子役として様々映画やドラマに出演していたそうで、今作は1955年にその豪華客車“スーパー・チーフ”に乗車した時の出来事や風景をオーケストラルなサウンドで表現したアルバムです。
全曲インストゥルメンタル。
当時ヴァン・ダイクが客車内で体験した出来事や車窓からの風景が曲目になっており、さながら映画のサウンド・トラックのよう。
というか、まさに“スーパー・チーフ”というヴァン・ダイクの心象風景を描いたサウンド・トラックそのものと言えるでしょう。
冒頭こそ重厚なストリングスで始まりますが、繊細かつ穏やかなイージー・リスニング風あり、自然と調和したような美しいクラシカル・サウンドあり、で、ヴァン・ダイクの叙情的音世界が沁みますね。
僕は『ソングス・サイクルド』よりこっちの方が好きかも。
今日のこの1曲は、実在の女優の名前を曲目にした⑥「ジョーン・クローフォード」を。
森 陽馬