今日のこの1曲はグレン・キャンベルのアルバムから。グレン・キャンベルと言えば、コカコーラのコマーシャル・ソング「カミング・ホーム」があまりにも有名ですよね。子どもの頃に繰り返し聴いてきた、こういうメロディーが、それからの音楽人生に少なからず影響するのかな、なあんて思います。(編集部)
アルツハイマー型認知症のため、2011年発表作『Ghost On The Canvas』(2011年9月19日のこのコーナーで紹介)が最後のアルバム、と言われていたグレン・キャンベル。
自身が歌っていた名曲をセルフ・カヴァーした新作が発売されました。
(国内CD 長門芳郎解説・歌詞・対訳付 VICP-75110 2,835円)
病気を乗り越え新録音?、と思いきやそうではなく、2010年頃に録音していたヴォーカル・トラックを元に、プロデューサーのデイヴ・ダーリング&デイヴ・カプランがカントリー・ルーツな演奏を後から付け足し作成したアルバム、とのこと。
しかしながら、力強いグレンの歌声はオリジナル以上に味わい深く、バックのサウンドも彼のヴォーカルを引き立てたアレンジ。
「ウィチタ・ラインマン」、「恋はフェニックス」、「ガルヴェストン」、「ジェントル・オン・マイ・マインド」、「ラインストーン・カウボーイ」など代表曲を新しいアレンジにより噛みしめて聴ける1枚です。
今日のこの1曲「Postcard From Paris」は、ジミー・ウェッブ作でジョン・デンバーが1990年作で歌っていた曲のカヴァー。
♪親愛なる友よ ~ きみが今ここにいないのが残念だ ~ きみがここにいればと思う♪
と歌われるジミー・ウェッブ作らしい郷愁のナンバー。
本編4曲目に収録されていますが、国内盤ボーナス・トラックに収録されている13曲目Alternate Mixの方が、リズムが強調されたバンド・アレンジで僕は好きですね。
ちなみに国内盤ライナーノーツは長門芳郎さんが手掛けています。
(文:森 陽馬)