好きで来日公演も観に行ったことがある英国発ジャズ・ファンク・バンド、ベイカー・ブラザーズ。
新作『Hear No Evil』を発表しました。(国内CD PCD-93791 2,300円+税)
ただ残念ながら、オリジナル・メンバーは現在ベーシストのクリス・ペドリーしか残っていません。
つまり、グループ名こそベイカー・ブラザーズですが、ダン・ベイカー(G)とリチャード・ベイカー(Ds)の2人は脱退してもういないのです。(ダンは2010年、リチャードは2011年脱退)
うーーーん、なんとも複雑な思いですが、今作では新たにヴォーカリストを加え新体制ベイカーのサウンド&ヴォーカル・ナンバーを聴かせるアルバムに仕上がっています。
2008年作『Transition Transmission』をよりポップに洗練させた感もある内容。
特に気に入っているのは2曲目「New Way Of Thinking」。
この曲のメイン・ヴォーカルは新加入したジェフ・ライですが、作曲はクリス・ペドリー。
彼が手掛ける曲はポップ・センスに程良いグルーヴ感が加味されていてかっこいいですね。
正直言うと、荒々しい魅力を放つ2003年発表1st『テン・ペイシズ』の方がやっぱり名盤だと感じてますが、今作はこれからの新展開に期待を抱かせる1枚だと思います。
(文:森 陽馬)