ダフトパンクのグラミー受賞に象徴されるように、今年はネオ・ソウル・ブームが起こりそうです。
デヴィッド・フォスターがverveのチェアマンに就任して初めて契約した(D・フォスターが1年かけて口説いたらしい)スウェーデン発新人バンド、DIRTY LOOPS<ダーティ・ループス>もデビュー・アルバムが4月発売予定。
ネット上の映像&音を聴くと、ジャミロクワイ×スティーヴィー・ワンダーな雰囲気ですね。
エレクトロニカ/テクノの時代を通過し、生音のグルーヴを基にしたサウンドが再び求められているのかもしれません。
さて、遅いレポートですが映画『ソウルガールズ』を先日観に行きました。
オーストラリア映画ですが、面白かったですね。
ソウル好きの方はもちろん、黒人音楽馴染みがない方にこそオススメの映画。
オーストラリア先住民アボリジニの歴史に関してもわかりやすく描かれており、劇中でかかるソウル・ミュージックに心踊らされ、最後はほっこり感動できる1作でした。
主人公のソウルガールズ達(サファイアズ)をベトナム慰問へ連れて行くマネージャー役デイヴのセリフで、
「カントリーの歌は喪失を歌っている。ソウルも喪失を歌っている。ただ違っているのは、カントリーでは喪失のあきらめや嘆きを歌っているのに比べ、ソウルはその喪失したものを求めて必死にそれを探そうと歌っている。その切なさを魂を込めて歌え!」
というニュアンスの言葉があって、オオ!なるほど!と感銘を受けましたね。
今日のこの1曲は、サントラ盤にも収録されている「I’ll Take You There」。
(輸入CD OST『THE SAPPHIRES』 SONY 88725422172)
映画の舞台設定は1968年なので、ステイプル・シンガーズのオリジナル(1972年)はまだ出ていなかったはずですが、ストーリー展開含め映画の場面にはピッタリ合っていたので、これはこれで良い選曲だったと思います。
(文:森 陽馬)