この人も昨年デビュー50周年を迎えたそうです。
ブラジルの名シンガー・ソングライター、マルコス・ヴァーリ。
70歳になった今もなお健在の彼。50周年を記念して行った昨年のライヴ音源がCD化されました。
(国内CD 日本盤ボーナス・トラック1曲追加 解説・歌詞・対訳付 SICP-4086 2,400円+税)
アメリカはニュージャージー出身で、英語・フランス語そしてポルトガル語も堪能な才色兼備の女性ジャズ・シンガー、ステイシー・ケントをfeatしたブラジル/リオでのライヴ。
グルーヴィー&スムースな音を想像していたら、予想よりぐっとしっとりとしたサウンド・アレンジで、最初は拍子抜けしてしまいましたが、聴きこむうちにすっかり気に入ってしまいました。
マルコスの優しいピアノのタッチ、UK出身サックス奏者ジム・トムリンソン(ステイシー・ケントの夫)によるアダルトな音色、シンプルなサウンド・アレンジも魅力ですが、なんといってもステイシー・ケントの歌声が素晴らしい。
収録されている15曲(ボーナス曲含む)。
「サマーサンバ」、「バトゥカーダ」はもちろん、全てマルコス・ヴァーリ作。
今日のこの1曲「ラ・ペティーテ・ヴァウセ」(小さなワルツ)は、元々マルコス・ヴァーリ2005年発表アルバム『ジェット・サンバ』収録のインスト曲に、新たにフランス語の歌詞を付けたナンバー。
美しい古典のような趣をも感じさせる上品な1曲に仕上がっています。
(文:森 陽馬)