東京ローカル・ホンクのメンバーもリスペクトしている杉林恭雄を中心とした古豪バンド“QUJILA”(と書いて“くじら”)。
15年ぶりとなる新作『ふたりのラジオを鳴らそうよ』(TGC-36 2,500円)。
長きに渡ってくじらのベースを務めていた松永孝義が昨年他界。
『23550655』に参加した杉林恭雄、新生キリンジに加入したことでも知られる楠均、あまちゃんバンド・メンバーでもある近藤達郎。
上記3名にヤプーズの中原信雄が加入し、入魂の傑作が出来上がりました。
ロック、ジャズ、ソウル、昭和歌謡など様々なジャンルを呑み込んだバック演奏。
そのサウンドに乗せて語られる杉林恭雄のクール&ソフトでいて内に秘めた強さを感じさせる歌声が、短編小説を読んでいるかのようにじんわりと耳に、そして心に入ってきます。
今日のこの1曲は、独特なタイム感と音の隙間が味わい深い⑦「ふたこぶらくだに会ったら」。
(次曲⑧「ロンド」も沁みますね)
なお、当店のみの特典として、杉林恭雄書下ろしイラスト・ポストカードを先着でプレゼントしています。
森 陽馬