Oscar Isaac 「The Death Of Queen Jane」

映画『インサイド・ルーウィン・デイヴィス』を先日新宿武蔵野館にて鑑賞。

2013年カンヌ国際映画祭グランプリを受賞したジョエル&イーサン・コーエン監督・脚本による作品。
1961年ニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジを舞台にした物語で、ボブ・ディランが当時敬愛していたフォーク・シンガー、デイヴ・ヴァン・ロンクの回想録が元になった音楽映画です。

お客様から教えていただいた書籍『ボブ・ディラン ロックの精霊』(岩波新書 湯浅学・著)を読んでいたところだったので、フォークブームの時代背景やボブ・ディラン周辺の人間関係・繋がりが理解できて、なかなかに興味深い映画でした。

ストーリー展開にクライマックスがあるわけではなく、流れるように1時間45分が過ぎてしまうのですが、映画全体がフォーク・ソングそのもののようでしたね。

主演オスカー・アイザックの歌声にも求心力があって良かったです。

今日のこの1曲はサントラ盤から、そのオスカー・アイザックが歌う「The Death Of Queen Jane」。
(国内CD 解説・歌詞・対訳付 WPCR-15439 2,457円+税)

インサイド・ルーウィン・デイヴィス・サウンドトラック

インサイド・ルーウィン・デイヴィス・サウンドトラック

初期ボブ・ディランのマネジメントをやっていた敏腕マネージャー、アルバート・グロスマンを彷彿とさせる人物が出てきて、オスカー演じる主人公が彼の前で歌う場面があるのですが、この歌を聴いてグロスマンが一言、「金の匂いがしないな」・・・。

当時のアルバート・グロスマンは本当にそういうことを話していたのでしょうね。

なお、猫が随所に出てくるので猫好きの方も要チェックの1本です。
(猫の存在は、自分の意志のままに生きる主人公を投影しているかのようでした)

(文:森 陽馬)

 

★6月23日(月)当店地下アゲインにて、山田稔明さんによるイベント『月あかりのナイトリスニング』が開催。
猫好きで知られる山田稔明さんですが、彼の愛猫ポチが6月19日15歳で亡くなったそうです。合掌。