アート・ガーファンクル「Skywriter」

thesinger

 

ここ数日の今日のこの1曲が、山→星→波ときましたので、今日は空(SKY)が付く曲で大好きな1曲を。

アート・ガーファンクル「Skywriter」

ジミー・ウェッブが1980年代後半アート・ガーファンクルに書き下ろした名曲。

アート・ガーファンクルが1970年代付き合っていた女優/写真家ローリー・バード(1978年発表作『ウォーター・マーク』のジャケット写真も彼女が撮影)が、1979年に二人が住んでいたアパートで自殺。

厳しい現実から逃避したい心情を、ひこうき雲で空に字を書くパイロット(Skywriter)で表現した切ない詞世界は、アートのその苦悩を描いたと言われています。

ニッキー・ホプキンスによるピアノの旋律がこの上なく美しくも切なく心を打ちますね。
ローリング・ストーンズでのセッション仕事やジョー・コッカー「You Are So Beautiful」で有名なニッキー・ホプキンスですが、この曲でのピアノ伴奏は彼のワークス内でもベスト5に入る素晴らしさだと思います。
(なおニッキー・ホプキンスも今作発表の翌年1994年に病気で亡くなってしまいました)

そんな悲しい1曲ではありますが、僕は事あるごとに聴きたくなるのです。
真夜中から明け方、東の空が優しいスケッチの如く白んでくる時間帯に一人でひっそりと…。

1988年ロイヤル・アルバート・ホールでのライヴ録音。
アート・ガーファンクル1993年発表アルバム『Up ‘Till Now』に収録され、現在は2012年発表2CDベスト盤『ザ・シンガー』(国内CD 解説・歌詞・対訳付 SICP-20426 3,800円+税)で聴くことができます。

 

 

文:森 陽馬
武蔵小山生まれ武蔵小山育ちの「ペットサウンズレコード」の「おにいさん」。店頭で、こんな音が好き!というと、いろいろ新しいものを紹介してくれますよ。ココカラ本誌では「毎日がGOOD MUSIC〜むさこ駅前狂騒曲〜」を連載中!

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