クルセイダーズ「ナイト・クローラー」

クルセイダーズ『旋風に舞う』

クルセイダーズ『旋風に舞う』

 

いろいろあるクルセイダーズのアルバムの中でも、特にキレのある演奏が際立っている1977年発表『旋風に舞う』(原題:Free As The Wind)。
(国内CD UCCU-90187 1,500円+税)

長年の仲間だったトロンボーン奏者ウェイン・ヘンダーソンが抜けた後の作品だったので、当時初めて聴くときは、クルセイダーズ大丈夫かな?と思っていましたが、その心配は取り越し苦労に終わり、よりファンキーでパワフルなクルセイダーズを感じさせてくれたアルバムです。

ウィルトン・フェルダーのサックス、ジョー・サンプルのエレクトリック・ピアノ、ラリー・カールトンのギター、それぞれのソロ・プレイもたっぷり聴けますし、ドラムスのスティックス・フーパーとベースのロバート・ポップウェルがなんとも気持ちいい按配のグルーヴを生み出してくれます。

とにかく全8曲がすべて聴き応えありの作品で、今日のこの1曲として1曲を選ぶのにとても迷ってしまいますが、サックスの力強いリフとフェンダーローズのまろやかな音色が印象的な4曲目「ナイト・クローラー」を。

 

文:森 勉

ペット・サウンズ・レコードの店長。ビーチ・ボーイズをはじめとしたアメリカンポップスを中心に、さまざまなジャンルの音楽に対して豊富な知識をお持ちです。街のCD屋さんとして店頭で接客する一方で、ライターとしてレコード・コレクターズ誌など、さまざまな媒体へも寄稿。ファンからもミュージシャンからも、業界関係者からも厚い信頼を寄せられています。

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