シンガーズ・アンリミテッド「青春の光と影」

シンガーズ・アンリミテッド『ア・カペラ』

シンガーズ・アンリミテッド『ア・カペラ』

シンガーズ・アンリミテッドは男3人、女1人の4人組コーラス・グループ。

1950年代に人気のあったジャズ・コーラス・グループ、ハイローズのメンバーだったジーン・ピュアリングを中心にアメリカで結成されました。

1970年代に多くの優れたアルバムを発表、ライヴは行わずスタジオで録音したレコードだけで勝負する、という稀有なアーティストでした。

バックに演奏が入るシンガーズ・アンリミテッドのハーモニーも充分個性的ですが、より彼らの特異性が活かされているのは、無伴奏で歌われた時のような気がします。

ということで1971年発表、タイトルもズバリ『ア・カペラ』からこの曲を。
(シンガーズ・アンリミテッド『ア・カペラ』 国内CD UCCU-6087 1,714円+税)

全10曲、みんなイイ曲なので、どの曲でもいいのですが、1曲目「青春と光の影」(原題:Both Sides Now)で今日はいってみましょう。

ジュディ・コリンズの歌でヒットしたジョニ・ミッチェル作品です。

それにしても心洗われるコーラス。
人間の声のアンサンブルっていいね。

 

文:森 勉

ペット・サウンズ・レコードの店長。ビーチ・ボーイズをはじめとしたアメリカンポップスを中心に、さまざまなジャンルの音楽に対して豊富な知識をお持ちです。街のCD屋さんとして店頭で接客する一方で、ライターとしてレコード・コレクターズ誌など、さまざまな媒体へも寄稿。ファンからもミュージシャンからも、業界関係者からも厚い信頼を寄せられています。

http://www.petsounds.co.jp